海士町での「島ッカソン」のあと、島根の東北部をいちにちだけ旅行しました。
七類港にフェリーでついたところに、大学の同級生に迎えにきてもらって松江に向かいました。五年ぶりくらいの再開です。
最後にあったのは、たしかぼくがドイツに向かおうとしていたころでした。パンデミックやらなにやらいろいろがそれからあったものだと話して、なめろうのあぶり、しじみの酒蒸し、赤天などをたべました。長芋のフライドポテト1がおいしかった。
日曜日の松江城下はしずかで、九時をすぎるとやっているお店をさがすのが簡単でありません。ちいさくてきれいであまり暗すぎないお酒やさんにはいって、お店のオーナーに付かず離れずのお話をし、この友人はギターの伴奏で一曲たのしそうにカラオケを歌って、雨がやや強く降りはじめたなかを歩いてホテル前で解散しました。
翌朝も雨。レンタカーで宍道湖の北側に沿ってドライブして、出雲大社をみました。ゆっくりした管弦の音が降ってきていましたが、音の出どころはどう探しても塀に閉ざされていて、やがて消えました。
念仏を唱えれば救われるという信仰とくらべて、五円をおとして手を叩いておじぎするとどんな救済があるのかたいしておおくのことを知らないまま境内をそろそろ歩きました。古代出雲歴史博物館を見学して、ねっとりしてすこし苦いそばを食べました。
稲佐の浜で波のおとをしばらくきいてから松江にもどり、城のそばでゆっくりしました。天守にはのぼらないで堀をながめました。あまり聞いたことのない外国語がきこえました。こっそり耳をすませても「抹茶」しか聞き取れません。あとからあとから新しい話者がやってきて、やがて堀のほとりに輪っかをつくって、秘密の会話を堂々とたのしんでいました。
松江から米子にわたるために、山陰道をつかうかわりに山のあいだをとおって大根島に抜けます。島の外周をゆっくりドライブしてベタ踏み坂をわたったらもう空港です。まだあかるいうちに車を返すともうすこしドライブしたかったような気持ちになりますが、いちにちじゅう走りまわってずいぶんつかれていたようです。
帰りの飛行機では離陸のことはなにもおぼえていなくて、着陸のショックでやっと目がさめるありさまでした。
おやつの記録はこうです。出雲の道の駅でぜんざい。松江城でろんぢんの生キャラメルアイス。空港で白バラ牛乳のソフトクリーム。
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友人(錦糸町出身)いわく、島根でしかみたことがないとのこと。じっさいぼくもたべたことはなかった。 ↩