新宿の心療内科を受診した。知人に紹介してもらった。

緊急におとずれたわけではなかった。睡眠と食欲はもとにもどっているようにおもうし、たったいま取り憑かれている悩みというものもない。とはいえ、急減した体重はもとどおりになっていないし、いつふたたび不安に駆られないとも限らない。それで、あらかじめ病院をさがして、過去の症状を伝えておこうとおもった。

数年にわたって、波のようにおとずれる不調を飼いならそうと努力してきたと話した。産業医のカウンセリングを受けたこともあると告白した。ある周期によって調子が循環すること。気分が低位にあるときは耐えて乗り切ったこと。直近の事件は、いつもの振れ幅を越えて、行動不能におちいるまで気分を墜落させたこと。

状態としての鬱が存在していたことを認めてもらった。適応障害と名付けられた。休養を選択したことは賢明であると肯定してもらった。

真面目さややさしさに比例して発症しやすいものだと繰り返し強調された。ぼくがほんとうにやさしいかどうかということが先生にわかるはずはないはずなのだけれど、素直にうけとめると元気がすこしでた。休みをとることによって、ぼくが不真面目になるわけではないということも、つとめておぼえたい。

心理療法士によるカウンセリングを紹介されて、次回はそれを受けることにした。うまく話を聞いてくれる先生に当たることができて幸運だった。