大江健三郎さんがなくなられたという報道をみた。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230313/k10014006861000.html

実はすでにいないひとになっていて、ただ発表がされていないだけであるような気が、この数年間あった。エドワード・サイードさんがそうしたように楽観をたずさえて、静かにいなくなってしまっているのではないかと。それが逝去の知らせにふれるにつれ、ああ昨日までの世界は大江さんのいた世界で、きょうはもうそうではないのだなと静かに喪失を感じた。

しかし故郷の森に魂が飛び立って、やがてまたその魂が降りてくるというときに、巨大な喪失ということはないだろうともおもう。作品と言葉は残って、これからもそれを読んで暮らしていくのだろうとおもう。