来年に続編があると知って『クリード』の第一作をみなおした。
少なくとも二度はみているはずなのに、始終肩に力をいれてみていた。リッキー・コンラン戦、最終ラウンド前のロッキーとアドニスのやりとり–“Prove what?” “I’m not a mistake”–で、おもわず嗚咽を漏らしてしまうことも、観るたびに繰り返している。
神に与えられた運命が呪いから祝福に変わる瞬間が描かれていて、それは努力の総和によって計られる。『ロッキー』の主題を正統に踏まえていることが感動的であるし、結論は禁欲的であれ、そこにたどりつく道の途中にひどく混乱した魂が映し出されるのもよい。