やがて必ず死が向こうからやってくることを思うとどうしようもない無力をおぼえる。
処方箋は、それを考えないこと。それははっきりしているけれど、思わぬときに死角からそれを突きつけられて愕然とする。
ひとつ前の日記に『BROTHER』を観たと書いた。明るく健康なひとびとがみんな死んでしまうことがあんまり悲しくて、きょうは気持ちがだめになってしまった。
あとたったの数十年のうちに、僕もその死を迎える準備をしないといけないのに、落ち込んでいる場合じゃないぞ、という気持ちがある。もういっぽうには、でも準備っていったいなんの? という問いもある。本当の意味で死にきれなかったひとなどいないのだから、最後にはどうにかなるんだろうけど、用意周到な性格に損をさせられている。
こんなときに限って、ひととのつまらないすれ違いが重なってしまって、ますます落ち込んでいる。なにをやってもうまくいかないような気分になってしまうのはよくない。実によくない。
まあ、これくらいのノイズがあってこそ、生きている実感もあるというものかな。単調で完璧な生活を、感情のゆらぎもなく過ごすよりはずっといいのかもしれない。前向きにとらえると、こうなる。書いたらすっきりはした。というか、ナイーブすぎるんだな、単に。週末を暇にするのはよくない。暇は狂わせる。