放送大学は昨日から一学期の試験期間になっている。今期からマークシート方式を廃止して、オンライン受験に移っている。この土曜日に4課程中3つを受験した。解析、線形代数、データベース。
解析の対策にいちばん不安があった。講義を聞いても五里霧中になって、なにも身についていない不安が強力にあった。それに比べればほかの科目はそれなりに楽観的であった。
月曜日あたりから問題演習を繰り返し解いていて、便利な定理をだいたい使いこなせるようになったかなというおぼろげな手応えでもって試験の過去問を解いてみたら、意外にもすんなりと解けてしまった。試験時間が50分と決まっているので、素早く計算しないと間に合わないことにおびえていたが、最後に覚えた留数定理に大きく助けられた。
しかし講義の内容はいちじるしく晦渋であるのに、どうして試験がこれほど易しいのかは理解に苦しむ。単位認定に求めるレベルが高くないのであれば、講義の抽象度合いもそれに合わせてしかるべきだ。まあ講師の不親切はいま初めて明らかになったものではない1。ローラン展開を「ローラント展開」などと用語法を踏みにじって呼称したり、演習問題の正答例で符号をミスしていたり、およそまともな講義ではなかった。バカバカしい、といういらだちは、しかし腹に溜めてもなんの栄養にもならない。終わったことは終わったこと。ただ蓮實重彦にならって2、ひとこと「バーカ!」とだけ言っておく。
ともあれ、難関とみなしていたところが実のところそう厳しくもなかったので、さっさと受験を済ませた。そのいきおいで、線形代数とデータベースの試験も済ませた。あとは1科目、統計の入門講座の確認テストを受ければ、夏休みだ。