この [tex: C] が [tex: \displaystyle z(\theta) = 1 + e^{i\theta}] となる。そのように説明されるのを線積分の講義で聴いて、行間の論理が吹き飛ばされて大きく飛躍したのを感じて、混乱した。 wolframalpha.com でプロットしても、思ったとおりV字のグラフが描かれて、助けにならなかった。

そのとき、この YouTube の動画をみて目からウロコだった。知識として知っていた理屈が、幾何イメージとして具体的にわかる気持ちよさがあった。

https://www.youtube.com/watch?v=QhZkvFQb7Is

つまり、 [tex: \displaystyle z = x + iy] としたときに、 [tex: \displaystyle z = \sqrt{z\bar{z}}] であるから、 [tex: \displaystyle z ] は

[tex: \displaystyle |z| \\ \displaystyle = (x + iy)(x - iy) \\ \displaystyle = x^{2} + y^{2}]

となる。また曲線としての円周は、中心が [tex: \alpha] で半径を [tex: R] とすると、

[tex: \displaystyle z(t) = \alpha + Re^{i\theta}]

と [tex: t] の関数として書けた。

すると [tex: z = 1] はたしかに、中心が[tex: 0]で半径が[tex: 1]の円であって、それは [tex: \displaystyle z(\theta) = e^{i\theta}] と書けるわけである。
[tex: z - 1 = 1] としたときに、これは半径[tex: 1]の円を、その中心を原点から[tex: 1]だけ正の方向に中心をシフトさせたものだから、 [tex: \displaystyle z(\theta) = 1 + e^{i\theta}] となるとのこと。

複素数の絶対値の定義と、円をあらわす関数 [tex: z(t) = \alpha + Re^{it}] は、それぞれ別に勉強していた。頭のなかでバラバラに覚えていたそれらがきれいにひとつにまとまった気がして、気持ちいい。

動画の主は Eddie Woo さんという。大学の初等の講義のウェブキャストかとおもいきや、プロフィールはオーストラリアの中学校の先生とのことらしい。

平易に語って教えてくれるのはありがたい。ものを教えるということは、わからせようとすることではなくて、わかった気にさせ、その先の学習を促すことである。そういう楽しさを与えてくれる教え方にワクワクさせられた。