高校レベルの微分積分までしか学んでおらず、しかもそれさえほとんどうろ覚えという状態から、初級の定理をおおむね理解し、計算することができるところまで3ヶ月でやってこれた。

毎週末に一課ずつコツコツと進めてきた。そのときそのときで、理解できるまで証明を咀嚼するように努めてきた。おもしろいことに、いくら読んでもよくわからない証明が、ノートに書き写すととたんに理解できたりする。そうした甲斐もあって、なにか難しい定理が現れてきても、そこまで学んできた内容をうまく使ってきちんと論理を追いかけられるということに成長を感じた。

計算結果が合うと嬉しい。合わないと悔しい。悔しいので、合うまで粘る。そういうやり方で向き合ってきた。効率よく学んだという気はしないが、だからこそ確かな力が身についているはずという自信が持てる。

いっぽうで、証明の再現までするとなるとかなり苦しさがあるのは否めない。とはいえ最終講義での石崎先生のアドバイスによると、まずは計算演習ができることが先で、その上でさらに学習を深めるために証明の再現をおこなうべしとのことである。

もっと学びたい熱意はある。次の講義をとるのも楽しみだし、翻ってここまでの内容を復習したり、あるいは参考文献に挙げられていた初等の参考書にも手を伸ばしてみたい。

しかし何はさておき、まずは演習問題をクリアして期末試験の準備を万全のものとしたい。科目等履修生であるので、単位を取得することが必ずしも重要ではないのだが、最後まで取り組むことで画竜点睛としたい。