月が改まり、仕事も入った。時間の余裕は減る。しかし今までが暇すぎたのである。これからは気持ちを入れ替えて、メリハリをつけて勉強に取り組もうと思いを新たにしている。
で、そのためのテキストをいくつか用意したので、紹介する。
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「応用から基礎へ」というスローガンを掲げたうえで、まずはここから学び直すことにした。学生時代にいちどテキストを購入したが、その時は匙を投げてしまったのだった。あらためて取り組んでみて、ひととおりの理解はできているものの、曖昧な知識しか持たない部分はおおいにある。
これだけの情報量がよく整理された参考書が、どの書店でも一画を割いてプロモートされていること、それだけ間口の広い資格として流通していることは、なかなかすごいことと思う。資格試験で得られる知識なんて実務では使わない! などと強がっていた過去の浅はかな自分を反省しつつ読んでいる。
春の試験はウイルス対策で中止となったようだが、まもなく秋の試験の申し込みが始まるということなので、それも視野に入れながらまずは通読することを目標に読んでいく。
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競技プログラミングをはじめとして、毎日少しずつだけC++を使うようにしてみている。しかしきちんと参考書を読んだことがなく、体系立てた学習もしたことがないのが気にかかっていた。C++の学習といえば、AOJの教育コンテンツを少しやったばかりで、そのあとは実践問題を解きながら必要に応じて学んできた形。これでは物足りないと思い始めた。
入門書はそれこそ山ほど出版されているなかで、著者名とポートレート写真を大きく目立たせて掲げる本書の潔いスタンスはよくも悪くも目についた。著者プロフィールを確認したうえで、信頼がおけると判断してこれを選んだ。
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Effective C++ 第3版 (ADDISON-WESLEY PROFESSIONAL COMPUTI)
これはインターネットで見かけた本で、内容というよりも佇まいの美しさに引かれて購入した。題字のフォントは洗練されているし、表紙のデザインもシンプルながら目に快い。丸善出版から出ていて、しかも第3版だというから、まず品質に間違いはないだろうと思い、安心して購入した。
55の断章形式で書かれているというので、少しずつ読み進めるにもちょうどいい。いまの実力でどの程度理解することができるかが心配ではあるけれど、長く読める本だと思って付き合っていってみる。
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大判本が多いので、大きさの比較対象として文庫本を紛れ込ませた。とはいえこれも今月の読書リストのひとつである。寝る前に少しずつ読み進めている。
SFはあまり読んでこなかったけれど、このごろ妙に興味が湧いてあれこれ読んでみている。ウイルスをめぐる科学と人間社会の関わりという意味で、いくぶん身近なリアリティを持って読めているような気がする。
ソラリスはとりわけおもしろくて困っている。読み進めるのが恐ろしいと思いながら、怖いものみたさでページをめくる手が止まらない。こんな気持ちで読書ができるのはそうないことだと思うし、丁寧に読み終えたいと思っている。